毎日、家事育児にお仕事、お疲れ様です。
前回はマルチタスクを避けて、シングルタスクにする話を書きました。
後編は「どうしてシングルタスクにしようと思ったのか」の経緯を書いていきます。
今回は2部構成です。
- マルチタスクを避けよう
- 保育参観の観察でわかったこと
どうして「シングルタスク」と思ったのか
ここまでシングルタスクにするにはどうしているのかを書いてきましたが、そもそもどうしてこれを思いついたのか。
保育参観で保育のプロを観察
先日、保育参観に行ってきました。これは普段保育園に預けているわが子が普段どのように園で過ごしているのかを見る機会です。
この保育参観で
「保育士さんがどのように動いてお仕事(子供たちの世話)をしているか」
を見てきました。(※我が子の様子もちゃんと見てきました)
保育士さんは日々何人もの子供の面倒を見ている、歴戦の強者です。
根本的に子供が好きだということと、自分の子供じゃないからという割り切りはやはりあるようです(※保育士友人談)。
それでも毎日それなりにつつがなく過ごすためには、何かコツがあるはず。
今のところ保育士さんが怒ってるところ見たことがありません。私は家で怒りまくりだというのに。
$A = hoikushi;
$B = ka-chan;
$mode = 'normal';
if ($A && 子供のやったこと==阿呆なこと) {
echo "どうしたのかな?";
$mode = 'satosu';
} else if ($B && 子供のやったこと==阿呆なこと) {
echo "何やってんだねあんたはー!";
$mode = 'ikari';
}
// elseの場合はだれも見ていないので何も起こらない
観察した結果、保育士さんが次の作業に移るとき、必ず他の保育士さんが子供たちを見る、というフォローに入っています。(当たり前ですが、子供たちを放置はしません。)
例えば食事の準備ですが、保育士Aさんが給食のテーブルの消毒や配膳の準備、各子供たちのお食事エプロンや口拭きタオルを用意します。
その間、別の保育士Bさんが子供たちを見ています。
食事の準備時間中、また別の保育士Cさんがおむつチェックが行われて順次おむつ交換が行われます。おむつ交換が終わった子は保育士Bさんの場所に戻され、保育士Bさんが面倒を見ます。
保育士さんはA、B、Cと3人いますが、1つのことしかしていません。
保育士Aさんが食事の準備をしながら子供たちの面倒を見ることはありませんし、保育士Bさんがおむつ交換をしながら子供たちの面倒を見ることはありません。
これが父や母一人のワンオペだったら、子供は少人数ですが(我が家では最大2名)、一人で食事の支度をしながら子供たちの面倒を見なければなりません。どうしても2つ以上のことを同時進行しなければならない場面が多くなります。
家事×育児のマルチタスクが大変な理由
同時進行するということは、常に2つ以上のことに神経を向けている状態なので、非常に疲れますし、場合によっては全く進まないタスクもでてきます。
- 洗濯機が動いている間に皿を洗って掃除をして、
- 洗濯機が終わったら取り出して次の洗濯物を洗い始めて、
- 洗い終わった洗濯物を干しに行って、
- 終わったらまた掃除の続きをして…
という、家事の同時進行なら、だれしも経験があると思います。
これが、家事×育児というマルチタスクだったらどうでしょうか。「子供の相手をしていたら家事が進まなかった」、よく聞く例です。同じマルチタスクなのに、こちらは全く進まないことが多々あります。
「不規則に」「予想不可能に」
それは、
「全く違う種類のイベントが”不規則に”、”予想不可能な事態として”入ってくるから」
です。
家事のマルチタスクは、種類はたくさんあってもすべて「家事」です。しかも自分のペースでできます。邪魔は来客くらいでしょうか。
それに対して家事と育児のマルチタスクは種類が違う上に、予想不可能な事態を、不規則に引き起こしてきます。
エンジニア的に言うなら、本来ならエラーになりえないはずのところでエラーが頻発している、常に障害対応必須の状態です。ハードの故障かな、ソフトのバグかな?
そのため、育児はマルチタスクにしてしまうとストレスフルな状態になります。
保育園では保育士さんが複数人で対応することでこのストレスフルな状態を回避していると言えるわけです。常に障害対応必須ですが、(ワンオペよりはよっぽど)人員が潤沢なのでさほど問題になりません。
家庭内では人員を増やすことは難しいことが殆どです。
それだったら、このシングルタスクを少しでも多く導入することで解決に導いてみるのはどうでしょうか?
困ったら保育のプロの動きを「観察」
保育士さんに聞いてみよう!でもいいかもしれませんが、いざ質問するときにこうなってしまいませんか。
「夕方以降イライラするんです。どうしたらいいでしょう。」
正直、この質問は保育士さんを困らせるものだと思います。私も聞かれたら困る。
夕方は疲れてるものね、お母さん、お疲れ様。で終わりそうです。
次点、今日の夕飯は買って帰る?お惣菜にしちゃう?でしょう。
でも、これらは本当の解決策ではありません。
保育士さんは意地悪で本当のことを言わないのでしょうか。そんなことは絶対にありません。
彼らは、その効率に気づいていないのです。
今回私が気づいたことは、恐らく長年保育施設として蓄積されてきたノウハウの類の1つです。保育士さん自身は、仕事上こうやって一日を過ごす、とノウハウと日々の仕事から身についたものです。
こういったことはまず言語化しません。
その場で聞かれても頭に出てきにくいものだと思います。
ちなみに私も
「2人の面倒みているとうわーってごちゃごちゃになっちゃうときあるんですよね。どうしたらいいんでしょうねぇ…」
と保育士さんに軽く聞いてみたことありますが、
「わかる、そういうのありますよね!」
くらいな回答でした。やっぱり気づいていないんです。
今回は育児関係でしたが、「観察」、これはその他のことにも応用できると思います。
仕事でも見て覚えろ、というものがありますが、これは観察して学べということですね。見て覚えろだけで突き放したら続かないので、聞かれたら答える必要はありますが、自分が求めている回答が出てこないかもしれません。
聞き方が悪いわけでもなく、回答者が意地悪しているわけでもなく。
ただ、回答者が気づいていないから答えようがない部分なのでしょう。
今回は日々のイライラを軽減するために保育参観という機会を使って、保育士さんの動きを「観察」した結果得られたものをまとめました。
これからもシングルタスクを増やし、少しでも快適に日々を過ごせたら、と願っています。